地方議会議員はボランティアで、
先ほど、関西テレビで「報道２００１の▽ムダ遣い壊滅」というテーマで、田中康夫＆片山さつき＆河村たかしのトークを聴いたのですが、河村たかしが職業としての地方議会議員が一番の行政改革の抵抗勢力であって、ここに手をつけなければ、何の改革の道筋が出来ないと言っていたのはナットク出来る。公務員の人件費が高いと言ったって、結局、議会が承認したわけだし、大阪市の場合でも問題が噴出したきっかけは市長でもなく議員からでもなく、市民オンズマンの人からだったでしょう。第一、日割り計算すすると、政務調査費とか合算すると、日当１０万円以上になるのかもしれない。なあなあでお互いに都合のよい「公」という名のもとに依存し合っている。僕も過去ログで『町民・村人のオンズマンのようなもの』というスレを立てて似たようなことを書いていたが、世界標準において地方議会議員は「実費」を払うだけのボランティアですよ。*1町内会の役員の延長戦上で、「市民オンズマン」というと、思想的な臭みを感じて敬遠する人がいるかもしれないが、そんな堅苦しいものではなく、地域にために無報酬で働いてくれる人に議員をやってもらえばいいのです。赤木さんの思考実験のカテゴリーを拝借するなら、「Ａ：富裕層」、「Ｂ：安定層」、「Ｃ：貧困層」、で具体的な年収額を上げるなら一人当たり８００万円以上？が「Ａ」で、３００万〜８００万円*2が「Ｂ」で、３００万円以下が「Ｃ」なのか、多分、無報酬のボランティアということになれば、Ａの時間の余裕のある富裕層か、それとももうこれ以上、収入の見込みもなく、あくせく働いてカネを稼ぐことも興味もなくそれよりか、最低限の生活が出来れば「公」のために奉仕をしたいと言う奇特な人に限れられて、職業として安定した収入を求めて就職するのと何ら変わらないノリで政治をやろうとする多分「Ｂ」層を人たちにとって地方議会議員は魅力のない職場になるでしょうね。
先日、ＥＵ労働法政策雑記帳で、経済財政諮問会議の民間メンバーの八代尚宏・国際基督教大教授の提案「正社員待遇を非正規社員水準へ」が紹介されていたが、これはＢ層のＣ層へのすり寄せで、赤木さんが言っていたことでしょうね。
安倍政権が無茶な法人減税と個人増税を行なう時に、平等を叫ぶ人間は文句を言う。安倍は「経済成長」すなわち法人の成長を最優先と考えるが、それに対して平等論者たちは「個人にも利益を分配せよ」と憤る。／それとまったく同じように、自分たちの家庭の成長を最優先とする平等論者に対して、我々は「我々貧困層にも利益を分配せよ」と憤る。／こうした状況を平等論者たちは「分断統治」と称し、「富裕層に騙されるフリーターやニート」とバカにするが、ならばなぜ自分たちからこちらに歩み寄ろうとしないのか。(略）／正規社員待遇を下方修正する救済は「非正規労働者の人権」ベースの救済であって、けっして経済ベースでの救済ではない。http://www.journalism.jp/t-akagi/2006/12/post_176.html
赤木さんの言っていることは正論だと思う。ただ、実行可能性から見れば、暗澹たる思いですね。せめて、八木さんのようなＡ層のような人や、Ｃ層の赤木さんから提案されるのではなくて、Ｂ層の人びとから進んで「下方修正」という提案がなされるなら、まだしも、そうでないと平和的に「下方修正」は難しいでしょうね。
僕はせめて、時間と金の余裕のあるＡ層の人たちに無報酬のボランティア活動をやってもらいたいものです。そのようにして政治をやるなら、地域は変わっていくでしょうね、政治が利権構造になってはいけない、藤原新也さんが書いていましたが何とか諮問委員会の委員、審議委員になることで、膨大な報酬を与える慣習事態から是正しなければならないと思う。
しかし、こうやって書いていると、しみったれた話に終始してしまうけれど、報道２００１で河村さんが言ったことは、財政危機ではない、お金がふんだんにあるから、議員報酬、特殊法人、公務員の人件費が世間並みに下方修正しようと言う強い力が働かないということでしょう。平成１９年度の予算の政府案が閣議決定ですね。http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/h19/h19top.htm
問題はワーキング・プアをどのようにして解決するかですよ。僕のように働いていない人が年金などでキチキチの生活を送るのは仕方がないが、働いている人が生活保護費月１３万円を稼ぐには高いハードルがある。そのあたりを潤沢にある国家予算で、まず手当をすることが最優先でしょうね。何かオカシイわけですよ。参照：http://d.hatena.ne.jp/anhedonia/20061224/p1
