リトル・ミス・サンシャイン

kuriyamakouji2007-01-06

 町山智浩さんがブログ紹介していた映画でしたが、久しぶりに声を出して笑ってしまった。
 シネ・リーブル梅田で見たのですが、切符売り場にパンフレッドと一緒に黄色いバスのミニュチァが並んでガラスケースの上に竹田青嗣の『ニーチェ入門』(ちくま新書)新潮文庫の『ツァラストラかく語りき上・下卷』『プルーストを読む』(集英社新書)が平積みされていました。
 主人公の女の子は『つる姫じゃぁ!』のつる姫と同年ぐらいのオリーブで、僕は「つる姫」のことを思い出しました。似ている……、いやアラレちゃんか、一応、この女の子が主人公なのでしょう。
 引きこもりの兄貴がニーチェ萌えで、グレック・キニア(父親)は自己啓発セミナーの講師で勝ち組になるためのハウツー本を出版企画しているのだが、思うようにゆかない、負け犬の遠吠えを倦んでいるが、まさに自分が負け犬になろうとしている。
 叔父役のスティーヴ・カレルはゲイのプルースト学者で、男子生徒に振られて学校を辞め、失意のあまり自殺未遂をはかり、妹のオリーヴの母親でもあるトニ・コレットが冒頭、兄のスティーヴ・カレルを引き取って、一切、無言の行を続ける、オリーヴの兄ポール・ダノの部屋で生活を始める。
 そういうわけで、ニーチェプルーストが同居。
 オリーヴが大好きなおじいちゃんのアラン・アーキンはすぐに下ネタを初めてしまうヘロイン中毒者という、まさに落ちこぼれ、負け組家族なのですが、何と、オリーヴが美少女コンテストに出場することになってしまう。
 さて、勝ち組のパスポートを得るために、おんぼろの黄色いバスがフーヴァー一家を乗せて出発する。(アリゾナからカリフォルニアへ)さて、どうなりますやら、哀しくも愛すべきロードムービーですが、笑ってしまいました。