円の大移動

外国人投資家 (新書y)中高年のための株「ネット・トレード」入門 (角川oneテーマ21)
 A層(富裕)、B層(安定)、C層(貧困)というような議論を↓で展開していましたが、別の補助線で思考実験してみます。結局、B層であれ、Aであっても自分たちの既得権を民主主義政体の下では差し出すということは困難でしょう。それこそ、文化革命のような大きな強制力が作動しないと、富の分配は移動しないであろう。そのような独裁制、強い政府、暴力を回避して富を巧みに移動する、させる戦略として投資市場があるではないか、その市場には誰でも参加出来る。そこには少なくとも合理的なゲーム理論が働いている。
 C層であっても学習すれば、勝つ可能性がある。団塊の世代を中心としたA層を含むB層の市場に今後流れるだろうと言われている金融資産は○十兆円位でしょう。それが2007年問題でもあるわけ。
 まあ、この国全体の資産は1500兆円らしいから、そんなに大きくないとも言えるが、国内で冨が格差の方向に拡がってはいるが、世界全体から見ても相変わらず、国としてはA層でしょう。そのような南北問題を取りあえずベンディングするとして、国内の冨の格差を考えるに、この○十兆円の冨を市場という装置を通してC層が合法的にA層、B層から冨を分捕るわけです。
 落語にもありますね、昔の時代劇か、ヤクザな連中が旦那衆を賭場に連れ込んで開帳してふんだくる。冨の移動がおこるわけです。清水の次郎長にしたところで、あそこは一種のアジールな場でもあったわけでしょう。
 社会に受け入れられない渡世人達をネットワークとして面倒をみていた。木枯らし紋次郎にしたところで、一宿一飯の恩義を受けながら兎に角、生きながられることが出来た。安全基地、根拠地であったわけです。
 そういうセフティネットが完備された上ならば、公平のルールで戦う市場に思いきって参加出来るわけです。冨の大移動の乗り物として、団塊の世代達に大いに投資してもらって、団塊の世代達から冷や飯を食わされた若者達が市場装置で冨を略奪するわけです。団塊の世代達よりネットスキルが高いのだから、ホームトレードは検討に値すると思う。僕は昨日体験学習しましたが、この世界にハマると、他に何にも手がつかなくなるおそれがありますね。ちょいと、二の足を踏んでしまいました。若い人達はそうやって団塊の世代の資産を合法的に移譲してもらい、まとまった財が出来れば実業に手を出す。いいじゃあ、ないですか、そういう回路の思考実験をしてみました。
 参照:『外国人投資家』: pata