サクサク、パリパリと説教かますオヤジとは、

[rakuten:doo-bee:560017:image]男たちの旅路 第3部-全集- [DVD]コーチ・カーター スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
 もう、アクセス数が一千万に迫っている内田樹の研究室は、その人気のほどがテレビ屋さんのアンテナに引っかかったのでしょうか、テレビドラマ化のオッファーがあったと言う。
 僕は思わず脳内がタイムトリップして、70年代のNHK土曜ドラマ『男たちの旅路』の映像が点滅しました。このドラマは特攻隊生き残りの鶴田浩二と、戦後生まれのアプレゲール水谷豊、桃井かおり達がガードマンという職場で、本音で喋くりのぶっつけ合いを行い、山田太一の脚本の素晴らしさとあいまって、僕の中では日本のテレビドラマとしては最も印象に残るものとして記憶されているのです。
 水谷豊は饒舌な若者で、寡黙な上司であるガードマンの鶴田に何事につけ絡むのですが、鶴田の時としてツボにハマッタ説教振りは凄みがありました。
 武道家内田樹さんを前面に出して「おじさん的」思考を注入した、ハードボイル度仕立てで、そうそう、報道ニュースで、「渋谷センター街の平均年齢50歳のパトロール隊の説教オヤジたち」を放映していましたが、山田太一の緻密な脚本とレヴィナスの愛を魂いれして、街角をパトロールするオヤジを主人公にしたドラマをひょっとしてテレビ屋さんたちは企画しているのでしょうか。
 ありえるかも知れないなぁ、内田さんの哲学を説教オヤジとしてしゃべくるのは、柄本明か、イッセー尾形、それとも、役所広司か、渡辺謙、というような勝手な妄想が立ち上がりました。
 しかし、僕の貧困な想像力では、そんな、山田太一NHKドラマ「男の旅路」的SCGP達を思い出したのですが、
 内田さんの豊かな想像力では『コーチ・カーター』のサミュエル・L・ジャクソンだそうです。説教フェチか、「説教王」か、「クリスプな説教をばりばり滑舌よくかますおじさん」って、どんなおじさんなのでしょうか。
 まあ、団塊の世代のおじさんたちも説教おじさんの臭みがありますが、昭和一桁代はモロ「説教王」のところがありますね。
 鶴田浩二三島由紀夫から昭和が始り昭和一桁代は小田実青島幸男大島渚石原慎太郎小室直樹江藤淳…、と、みんな1932年生まれですが、永六輔五木寛之大橋巨泉西部邁大江健三郎筑紫哲也野坂昭如佐々淳行岡崎久彦田原総一朗黒川紀章井上ひさし本多勝一、はその前後で、並べてゆくと日本版「説教王」が勢ぞろいしますね、さて、団塊世代のおじさんたちは、これから「かしましオヤジ」になるのでしょうか。
 参照:愛や道徳や倫理について - 風の旅人 編集便り 〜放浪のすすめ〜