介護問題・がん登録(がん対策基本法施行)

 コムスンの問題の報道は、何故このような事態が生じたのかの検証がなく、イライラしていたのですが、かぜたびさんのコムスン問題の記事は目からウロコです。
 参照:藤原新也さんも、久しぶりに更新。『またお役人の騙しに遭っているキミたちへ』PHPウェブログシステム3/ネットマニアそうか……
 僕の体験なのですが、東京の某病院で、カルテ開示を積極的に導入しようという事になって、それならばと、僕は申請をしたのです。何と、第一号でした。病院側の総務課長も初体験と言うことで、それ相応の体制をとって、僕は診察室に入って、担当医のいる前で、カルテを見せてもらったわけです。時間にして30分ぐらいですね。
 終わって、会計処理をしようと思ったら、タダ。無償サービスなのです。要するに、カルテ開示は保険の点数の対象にならないわけ。そこで、僕は課長に質問したのです。
 「結局、コストが病院側、医師の診察にもあたらないとなれば、カルテ開示を請求しにくいではないですか、先生の立ち会いのもとではなく、コピーして、コピーの実費をもらうようにしたら」と言ったのですが、医師としてもそのような形の情報公開も不安なんでしょう。
 患者の情報はどこからどこまで、患者のもので、どこからは医師のものだという線引きは、結構悩ましい問題です。
 先日のエントリーで「がん登録」のことを書きましたが、僕としてはカルテも全部情報公開して、同じ症例の観察の一助にして、次の一手の治療法のデータにしてもらいたいのに、中々思うように行かない。
 せっかく、山本孝史さんが、「がん対策基本法」を議員立法して、今年の4月施行されているのに、実際上、病院側の動きが遅いですね、個人情報保護法の絡みもあるのですが、僕の考えでは全国どころか、世界中に情報を共有する「がん登録」は大賛成で、患者としての僕の個人情報は全部さらけ出す。
 後は医師のカルテ開示の問題ですね、そんなことを通院している病院に電話して、「がん登録」の窓口はどこかと訊ねたのですが、来年の4月から実施するとのことでした。でも、情報は大阪の医師会に提供するということで、全国レベルではないですね。早急に情報開示が全面的になされるべきだと思う。そうすれば、新しい「がん治療法」が見つかる可能性がより高くなる。
 なんか、コムソンのことを書くつもりが江村さんの訃報に接して、「がん登録」について書いてしまった。偶然にも、病院に「がん登録」の電話をしたのは、江村さんのコンサートを聴く前日だったんですね。これも何かの縁なのかと考えてしまった。