消えてなくなったのです。一期一会

 id:n-291さんのソニークオリアの記事を読むと懐かしくなりました。もう現在は消えてなくなりましたが、心斎橋にソニータワーが出来て、僕は結構、お邪魔虫していたのです。特にクオリアブース(フロア)では、「霊感商法だねぇ」って言いながら、視聴までして、一階のソニーの端末がテーブルに備え付けたスターバックスで一服などしていました。
 ミナミに行けば必ず寄る僕のお気に入りスポットだったのです。地下にはミニシアターもありましたからね。贅沢なショールーム(ビル)で、それなのに消えてなくなったのです。今、気が付いたのですが、黒川紀章さんの設計だったんですね。
 確か武田徹掲示板にソニークオリアの記事を書いているのですが、ありましたよ、このアーカイブはスゴイ!2003年6月11日です。

【癒しとしてのソニークオリア 投稿者:葉っぱ64  投稿日: 6月11日(水)22時11分11秒 】
ソニータワーに行って来ました。6Fにクオリアコーナーを作るらしい。予定は七月。
女の子達に訊くと、まだ、実際の商品にはお目にかかっていないとのことである。
二百万画素スペックなら、三万円ラインで買えるので、十倍以上の付加価値は何なのか?
教えてと訊いたのです。そうすると、彼女は「多分(実際に彼女はまだ、現物に触っていない)、
この商品を持つことで、心が豊かになるのでしょう…」優等生的正解です。
「そうか、『癒し』がコンセプトなのだ」、私が、あまり、癒し癒しと言うものだから、彼女は苦虫をつぶしていた。
『女は何を欲望するか?』(内田樹)の女であれ、男であれ、みんなして、癒しを欲望しているのであろうか?
私の中で、クオリアナショナリズムが結びついてしまった。差異化は排除を呼び込み易いし、そんな短絡的でない多様性で差異化を図る商品開発なら、さすが、ソニーと拍手喝采するのであるが、プライスで先に排除ありの差異的癒しは、やっぱし、おかしい。
「技術のソニーであってみれば、優先順位の一位はスペックの良さでしょう。それなのに、心がどうのこうのと、霊感商法(さすが、この言葉は言いませんでした。本当は言いたかった。)、わかりません、」
私は女の子をいじめたくないので、七月にクオリアコーナーがオープンする時まで、さいならと引き上げました。
心斎橋通りのブックオフを覗いたら、『世界商品の作り方』(アクロス)が百円コーナーにありました。
そう、武田さんのウォークマンを作ったソニーのインタビュー記事が収録されていました。
スタバで一服しながら、読んだのだが、気に入ったところを引用してみます。
</こうした多様性をはらんだ普及の様式は、たとえばアメリカ発の世界商品の多くと際立った差を示す。たとえばマクドナルドのハンバーガーを考えてみたまえ。モスクワであれ、北京であれ、同じようにハンバーガーを売っている。そこに客の好みが勘案される余地はない。自分のテイストを強引に押し通してしまう強さがアメリカ発の世界商品には濃厚にある。>
ウォークマンを開発した時の心根を忘れて欲しくないですね。ウォークマンカップヌードルの世界化のあり方は、あくまで、世界各国の地域で受容変容される『器』としての日本商品である。その辺に武田さんはある種の「弱さ」を見ているのだが、やはり、この立ち位置で辛抱強く頑張りたいものです。
赤信号の話は興味があります。私の友人で信号無視して横断する奴がいるのです。注意すると、「俺は左右を確認して横断しているのだ」「確認しないで、青だからと信じて横断する方が余程、危険だ」「問題は安全確認だろう、俺の目を信じて確認しているのだ、あの信号ではない」
成る程、彼の言うことは正しいと思い、実践したが、余計疲れました。
その都度、緊張感を強いられるのです。常に自己責任ですよ。
それより、判断は全面的に信号に任せ、左右を確認しないで、確率論だけ信じて横断する方が、うんと、楽です。
事故っても、信号が青なら、歩行者の過失はないことになるでしょう。
そうそう、友人は歩いている時のことを言っているのです。車を運転中にこんな真似はしないで下さい。
80年頃、下連雀に住んでいたので、あの辺りは懐かしいですなあ、三鷹駅前の九嶺(?)書房はまだありますか?

 最初、一部だけコピペするつもりでしたが、全部にしてしまった。2003年はブログ以前の時代で、この掲示板でブログとは?という談議もしましたね、まだ、ブログが一般的に流通していなかったのです。それにしても、掲示板のカキコなのに、なが〜いですね。アーカイブを見ると、「葉っぱ64」で恥ずかしくも、長ったらしく、一杯書いている。僕だけではなく、他の人も長文ですが、武田さんは、消耗も恐れず、必ずレスしていますね、今更ながら、武田さんの振る舞いに感嘆してしまう。しかし、この記事によると、僕は女の子に「霊感商法」って言えなかったんですね。(笑)
 それに関連した記事を↓アップはしているんです。
http://d.hatena.ne.jp/kuriyamakouji/20041024/p4