シコ踏んじゃった♪コクトー

シコふんじゃった。 (集英社文庫)

シコふんじゃった。 (集英社文庫)

 先日、病院に行き、診察、見舞いと、バタバタしながら、地元の図書館でチョイスしたリサイクル本、ブックオフ、ちゃんと自分で購入した本などを紙袋に入れて、数十冊病院の図書室「やすらぎ文庫」に寄贈すべく、診療受付をすませ、地下の管理課に寄り本を手渡す。知らぬ間に恒例の行事?になりました。病院の人が喜んで受け取ってくれるし、地下の図書室に寄ると結構借りた形跡がある。去年から始めたのですが、もう、五回ぐらい持って行きましたねぇ。
 帰りに地元の図書館に寄ったらリサイクル棚に又、新しい本が並んでいた。半ば自分のためと、病院用にとセレクトしているんだよね、これでは、本がなかなか減らない。その日、本は全部文庫でまとめたのですが、地元のリサイクル本でもらった本は殆ど単行本、個人全集の端本で、合計10冊。三木清全集19巻(岩波書店)は日記や書簡が収載されており、めくっていたら面白い。そんでもらって帰ったのですが、病院用にと渡辺淳一の『新釈・からだ事典』、向田邦子の『思い出トランプ』、周防政行の『シコふんじゃった。』なども一緒にとなったわけ。
 別の本を読書中だったので、読むつもりがなかったのに、にもかかわらず、読んだはずの「思い出トランプ」が哀しくなるほど、胸の内に突き当たり、結局、読み進んでしまった。そんな勢いで『シコふんじゃった。』は、かねがね映画としての面白さは伝え知っていましたが、DVDでも見ていなかったんです。それで、こちらは、高速度でめくるだけでいいと思ったのに、存外面白い、半分ぐらい読み進んでいたら、とうとうおかしくなって涙まで流してしまった(笑い泣き)。
 僕は一度だけまわしをつけて相撲をとったことがある。公式戦ですよ。と言っても中学校の市の体育祭で、柔道部員だったのに、相撲部員がいなくて、柔道部員が借り出されて試合に臨んだわけです。勝ったか負けた覚えていないけれど、まわしを締めることはいいもんです。オヤジは平成7年に亡くなったけれど、一生、フンドシで通しましたねぇ。ブリーフなんかはかない。扉にジャンコクトー堀口大学訳が掲げられているのですが、全文を読んでみたくなりました。(→『ジャンコクトー全集5巻ー評論ー』東京創元社

力士たちは、桃色の若い巨人で、シクスティン礼拝堂の天井画から抜け出して来た類稀(たぐいまれ)な人種のように思える。

 全集ものではなくて、西川正也 の『コクトー、1936年の日本を歩く』は、このあたりのことが詳しく書かれているんだろうと思う。図書館で探してみるとしますか。

コクトー、1936年の日本を歩く

コクトー、1936年の日本を歩く

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