昼寝出来る公園のある街

kuriyamakouji2009-02-17

昨日、沸騰都市・シンガポールについて書きましたが、シンガポールの公園って、昨年、公園で昼寝が(注意して従わなければ)罰金刑になったんですよね。って言うことをある人から聞きました。僕のような昼寝大好きな特殊な才能も持っていない輩は「お呼びでない」都市ですねぇ。もし、仮に、僕がノーベル10(茂木健一郎がよく言うノーベル賞10倍のレベル)ぐらいのとてつもない才能があっても、公園でおちおち昼寝出来ない街で、トラバーユされるのはご免こうむりたい。
村上春樹ではないけれど、「壊れやすい卵」でも沸騰して凝固しない「いのち」が芽生える街に住みたい。そそり立つ壁は相手を閉じ込める壁ではなくて、知らぬ間に自分たちを閉じ込める壁になってしまう。
そんなイヤな報道が多い中、久しぶりに希望が生まれる村上春樹のメッセージでしたが、毎日新聞2月16日(夕刊)の記事「公園野宿に行政親身」という「卵」を暖めて孵化してくれる自治体が滋賀県にあるんだと嬉しくなりました。
シンガポールと違ってこの国の社会はまだまだ厚みがあって何とか底が抜けないように頑張っているんだと頭が下がりました。《公園住所での保護申請は、02年3月の大阪地裁判決で「住所がないことでただちに保護を行う余地はないと解することはできない」と判断したが、支持団体などによると、受理を拒む自治体がまだ大半だ。》

[…]男性は06年から愛知県の自動車工場に派遣勤務し、派遣会社の寮に住んだ。しかし、昨年12月中旬、会社ごと契約を打ち切られた。寮を出され、経営者は11月以降分の給料を払わず姿を消した。給料から毎月引かれていた雇用保険は実際には未加入と判明し、失業手当も受給できない。安ホテルやレンタカーに約10日間寝泊まりして金が尽き、滋賀県の友人宅に身を寄せた。
 失業後、28社の入社面接に失敗。「ハローワークの指示で募集したが、実際は雇えない」と言われたことも。この間、名古屋市役所生活保護申請に行くと、住民票がないからと受け付けてもらえなかった。
 友人宅も出され、1月16日、公園生活に。寒さに耐えかね、同月27日に公園近くの市役所に駆け込んだ。市職員は事情を聴き、住宅の敷金・礼金生活保護の支給を即日決定。公園を住所として申請を受理した。ーーhttp://mainichi.jp/kansai/news/20090216ddf041040015000c.html

画像は榎本香菜子の『孤独な卵売り』です。
投資王のジムロジャーズシンガポールを褒め称えていたが、こんな都市に投資するようなら、ジムロジャーズのお里がしれたと思いました。卵に投資しなくっちゃぁw。
オマケ:

ゆで卵 (角川文庫)

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