磯崎憲一郎vs村上春樹

眼と太陽肝心の子供
僕はミクシィ磯崎憲一郎のコミュに加入しているのですが、新宿紀伊国屋本店での今日から始まる面白い催事の記事がありました。
ゆくゆく、こちらの紀伊國屋書店新宿本店2階催事場サイトにブックリストの公開をされると思うのですが、
現在のところ、2009年4月11日(土)から5月10日(日)までの「春だから新しい自分に出会えるフェア〜今日から気軽に始められる楽しみ〜」の終わったブックリストですね。
新しい催事は「対決! 共鳴する作家達」フェア (→5月11日〜6月10日。あるひとつのテーマの下に、普段書店では決して並置されることのない、作家同士を対決させたフェアです。)とあるので、本日から始まっているわですね。
コミュによると、その文学対決の中に磯崎憲一郎村上春樹という対決があったということなので、 非常に興味があります。そこに磯崎憲一郎の『終の住処』(新潮6月号収載)が平積みされていたとのこと。
この新作は良くも悪くも完成度の高い小説で新人とは思えない。だけど、初々しく更新をやめない、未来へと突き抜けている風通しの良さもある。同時に確固たる文体に基礎づけされた安定感も感じさせる微妙なバランスが読者の一人として僕はファンになりました。久しぶりに小説の醍醐味を味わいました。
まだ、新宿本店の催事棚を見ていないので、確認はしていないけれど、こうやって磯崎憲一郎村上春樹と対決させる担当者の感性に思わず膝を打ってしまった。かって、村上春樹村上龍と対決されて論じられたり、又は中上健次と対比もされたが、磯崎憲一郎を配置すると、今までにない違った春樹の見え方が顕れてくるような気がします。磯崎憲一郎はデビューしたばかりにもかかわらず、文藝誌で新作をどんどん発表しているが、早急に単行本で読んでみたい。『肝心の子供』『眼と太陽』だけでは、寂しいですよ。
参照:終の住処 - うたかたの日々@はてな