金子勝/積極的な治療を求めて


こちらの前立腺癌患者の本棚には、僕も手に取った本が並んでいる。本は沢山出版されているが、肝心の先生が専門家として自分の穴から一歩外れると途方に暮れて包括的、全体的な医療が出来ない。診断が出来ない。せめて血液検査ぐらいは診察の前に必須としてやるシステムが欲しいねぇ。
とにかく、患者も勉強しないとダメな時代なのでしょうか。
先日、泌尿器科の待合室で順番待ちしていた時、奥さんが付き添いで通院していた同病のご老人に声をかけて、色々話したが、偶々医薬ジャーナル社の『インフォームドコンセントのための図説シリーズ 前立腺がん』本を読んでいたので、その本をネタに僕も待ちくたぶれていたから、前立腺がんについてどんな処方箋があるか、がんって何者なのかと、その秘密について疑問を呈しながら喋っていたら、ご夫婦そろって熱心に訊いてくれる。
こういう話題に餓えていたんだとつくづく感じました。
担当医の名前で検索したら、ネット上に論文がアップされていたので、完全に理解はできないけれど、一応、僕の担当医は前立腺癌についてどのような研究を主体的にやっていたのかがわかるわけですよ。
積極的という大げさなことでなくとも、ちょっとだけグーグル検索すれば、色んな回路が見えてくる。
こんな新刊がちくま新書から発売されていました。北澤京子著『患者のための医療情報収集ガイド』

患者のための医療情報収集ガイド (ちくま新書)

患者のための医療情報収集ガイド (ちくま新書)



癌を治る、治らない、という二分法で医療制度をデザインするのではなく、一つの慢性疾患として捉える視点が必要かもしれない。がんは緩やかに進行し、身動き出来ない状態は少なくとも最期の二、三週間でしょう。
ならば、がんと伴走する生き方を受け入れる医療も医療なんだと言うコンセプトがあってもいい。
社会制度の問題にも関わってくる。
そうそう、この動画で紹介されている帯津良一先生は気功の道場も持っているし、食事療法など様々なことをやっているが、気功に関しては東京時代、サークルを立ち上げたことがあるが、こちらに帰ってからご無沙汰で、全く気功をやっていません。僕の悪い癖は、何事も持続しないことです。好奇心は旺盛なのですが、あちことつまみ食いして、生活として根づかない。そこが一番の僕のウイークポイントでしょう。