らむ山@ジャズアワー/Thelonious Monk


DJ:@らむ山

モンクのピアノには独特のクセがありますが、実はバラードの名演が多いですね。
客にダメ出しされ、ついにはサックスを折られてしまった駆け出し時代のコルトレーンを飛躍させたのはモンクのバンドに行った経験でしたが、案外、そういうところで影響を受けていたりして・・・。モンクとトレーンの共演盤もいいです。それでもやはり頭に浮かぶのはチャーリー・ラウズのいた時のサウンドですが。"Well,You Needn't"なんか大好きです。

モンクのトンボメガネが欲しいねぇ。特に画像にアップされている左上のつるはいい。似たようなデザインでメガネ屋さんが量販すればいいと思うのに何故か、横長のフレームばかりで、まん丸は少ない。ジョンレノン型、古川ロッパ型、東海林太郎型、そしてモンク型、若者にも似合うと思うよ。
Everything Happens to me :
DJ:@らむ山

スタンダードをやっても、やはりモンクはモンク。
この曲は"Solo Monk"、"Alone in San Francisco"、モンクの作品の中でも人気のあるソロ作品、両方で演奏されている。モンクはよほどこの曲が気に入っていたのだろうか。
エヴァンスのように、端正で官能的な美ではない。しかし、どうしたわけか、この"Everything happens to me"は、可憐でありながら、深い情を感じる。無邪気と達観が同居しているような。
エヴァンスの内省がひとり精神の深奥に向かって在る種類のものであるとするら、モンクの内省は人の輪の中にあって感じる孤独、その外側の暖かさを同時に感じながら在る種類のものなのではないか。
晩年を沈黙とともにすごした「高僧」はピアノで詠う。
都会に生きる人間の孤独を満たす、静かで暖かな祝福。