代替医療

代替医療―効果と利用法 (中公新書)
id:font-daさんの「代替医療をどう考えるのか 」の記事を読んだがとても示唆に富むものでした。

代替医療の一部も、近代医療を否定するようだが、もともとの「オルタナティブ」を標榜する体系の持つ性質だと思ったほうがよい。そして、その性質は修正可能であろう。修復的司法が、「補完的」であることを肯定的に主張するようになったように。しかしながら、日本はたいてい上の潮流に乗っておらず、突然、西洋で認められた代替的なシステムが輸入される。これは「修復的司法」「(西洋的な)代替医療」の共通点に見える。これらを批判するにせよ、肯定にするにせよ、文脈化して論じなければならない。http://d.hatena.ne.jp/font-da/20090909/1252501350

十年前、ガン宣告を受けた時、最初に気になった医師は帯津良一でしたが、受診の機会もなくとうとう講演も一度も聞いたことがなかった。*1日本ホメオパシー医学会の理事長をやっているんですね。学会主催のセミナーに一度覗いて見よう。
気功、太極拳もやってそれぞれ、20人ぐらいで会も立ち上げたのですが、(二十人ぐらいなら、当時東京では、区に文化団体として届けを出し認可をもらうわけです。色んな恩典がありました。)
だけど、大阪に帰りましたからね。こちらでは、気功も太極拳も全くやっていません。
西洋医学の治療、オンリーです。そうそう、アガリクス液は飲んだけれど、今は飲んでいません。
Dr.中川の『がんから死生をみつめる 22』毎日新聞に更新掲載されましたが、「余命」についての記事でした。確かに《がんは、仮に治らなくても、人生の仕上げをするだけの時間を与えてくれる。》
偶然、今気がついたのですが、同じ毎日新聞の紙面「くらしナビ医療」に「舌がんの小線源治療」という記事があって、放射線科の教授のカラー肖像が掲載されている。どこかで見たような人だと思ったら、僕に放射線治療を施した先生ではありませんか。
でも、もう放射線治療は受けられません。

手術ができない状態ならば、放射線抗がん剤によってがん細胞を叩く。縮小するケースも多く、延命効果は期待できる。
しかし問題は、この3大治療ができない、手の施しようがないと医者が判断した場合だ。ほとんどの場合、そこで治療は終わる。緩和ケアに入っていくか、あるいは「あとは好きなことをしてください」と体のいい断りの言葉と一緒に病院を追い出されることもある。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1714より

キビシーイ!そこで、代替治療がお出ましになるシーンがあるわけですが、そうではなくて、治療の初期から代替治療を組み合わせて行くというコンセプトが帯津良一先生たちの活動なんでしょうね。
現在、前立腺がんでPSAの数値が上昇して再発したから、新しいクスリを投与したのですが、担当医の話では何故、効くか因果関係はわからない。40%の確率で効くと言われて服用したら、ちょっとだけ数値が下がりました。通常の治療でも明確な科学的知見で処方しているのではなく、経験則のあるわけです。でも、クスリは次回から効かなくなるかも知れない。担当医も予測出来ないのです。癌治療の最前線はそんな地点で戦っている。

*1:当時でも帯津良一の人気はすごく診察してもらうために延々と待たなくてはならなかったと思う。