抗癌剤を微小カプセルで

病院の採血でPSA数値は又ちょっとだけ下がって、9.690。
スコアは4が上限値ですが、微量ながら一桁台になったわけ。
勿論予断を許さない数値で、抗癌剤の点滴の多くは使い続けるうちクスリの働きを抑える物質が細胞内に作られるなどして効きにくくなる。
そんなことを前もって先生にも言われているし、僕自身も認識している。
いつか効かなくなる
そんな達観めいた処方に対して帰宅して毎日新聞の夕刊をみると、
「がん患部に直接投与/微小カプセルで増殖抑制」
朗報ではないか、どうやら東京大学などのチームが動物実験で成功したらしい。6日付の米医学誌サイエンス・トランスレーション・メディシンで発表されたとある。ちょっと引用。

 チームは、高分子で作った直径約40ナノ?(ナノは10億分の1)の微小カプセルに抗がん剤を入れ、その抗がん剤に耐性を持った大腸がんマウスに注射し、独自に開発した顕微鏡で観察した。その結果、カプセルががん細胞に取り込まれ、細胞内で壊れる様子が観察できた。同じ耐性を持つマウスに、抗がん剤をカプセルに入れずに投与したところ、25日後にがんの体積が約50倍に増えたが、カプセルに入れて投与したマウスは約2倍にとどまり、抗がん剤が効いたことが分かった。

カプセルは細胞内の核の近くで壊れて薬を放出する仕組みのため、薬の働きを抑える物質の影響を受けにくいと考えられるとのこと。
イメージとしてとても説得力があるし、わかります。
問題はいつ実用化できるかどうか。患部に直接届けるから副作用も軽いという。欧州では人への臨床実験も始まっているとのことです。