原子炉平和医療利用?

日付をメモしていないけれど、日本経済新聞の「健康」記事のスクラップがあった。
中性子線を使ってがんをたたく「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」は、がん細胞が取り込みやすいホウ素化合物をあらかじめ投与して中性子線を発生させて患部に照射する。中性子とホウ素が反応してできる別の放射線ががん細胞のDNDを断ち切り死滅させるが正常な細胞は傷つけない。ただ治療拠点が限られるとある。古いスクラップ記事ですが、引用します。

中性子線は一回から数回の照射が基本。がん細胞を狙って攻撃するため、副作用や後遺症も起こりにくい。陽子線や炭素線などを使った放射線治療が正常細胞にも障害を起こす可能性があるのとは大きく異なる。
ただBNCTも万能ではない。体の表面から五センチ以上深い部分には中性子が届きにくく、治療効果を得にくい。
治療拠点も限られる。
中性子線を発生させるためには原子炉が必要で、対応できるのは京大原子炉と日本原子力研究開発機構の研究炉(茨城県東海村)のみ。両施設とも現在は一時的に使用をやめており、原子力機構が6月、京大は2009年6月ごろに運転を再開する予定。
原子炉を使わずに中性子線を発生させる小型加速器の研究開発も進んでいる。将来的には大学病院などに設置される見通しだ。

ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)とは - 中性子捕捉療法(BNCT)
実際に神奈川県に住む患者(20歳)が悪性脳腫瘍と診断され、熊取町の京大原子炉実験所でBNCTを約一時間かけて受け、再発は見られないとのこと。小出裕章さんのところでやっていたんですねぇ。
◆現在、再開していますねぇ。京都大学原子炉実験所|医療照射 (ホウ素中性子捕捉療法 BNCT)
保健適応、費用 : 研究的治療であり、健康保険の適応は受けない。ただし本治療に掛かる費用は研究費から支給され、患者に自己負担は求めない。
◆町内会の社会見学にもいいかもしれない。
京都大学原子炉実験所|アトムサイエンスフェア2010