四方田犬彦/映像要理から


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雨が降っています。部屋の中で四方田犬彦の図書館でコピーした『人は生涯にいくつの女性性器を見るか』を読んでしまった。
これが収録されている『週刊本』、特にこの「映像要理」は古本でも高価な値づけになっているし、確か図書館で借りた当初は5000円だったと思う。今、アマゾンで検索したらずいぶん安くはなっているが……、
掃除と整理をしながら、面白く読み、ホッチキスで閉じてしまった。2章の「人はなぜ女性性器の映像にとりつかれるか」部分だけですが、頭に戸川純「諦念プシガンガ」から、いいのよ/我一介の肉塊なりと懐かしい叫びが記載されていたので、視聴したくなったけれど見事にヒット、スゴイねぇ。
しかし、もっと情報が欲しいと思い、検索したらブーメランのように僕のこのブログのアーカイブにヒットしてしまった。
http://d.hatena.ne.jp/kuriyamakouji/20060522/p1
どうやら四方田の言いたかったことはいくつ女性性器を見ようが「あれ」は「隠されたものが露わになる」という犯人当てのような「情報」に過ぎなくて「文学」ではない。プルーストだって『紅楼夢』だってどこから読んでもいいし、どこで終わってもよい。本の快楽とはそういうものです。「あれ」はそういうものではない。