ある提言

「風の旅人」(http://kazetabi.weblogs.jp/)でこんな提言がアップされていた。

現代人は、目は嘘をつかないと信じている。だから、映像を操ることで、現代人の心を操ることができる。例えば、50年前よりも凶悪犯罪が減っていても、毎日のようにテレビで凶悪犯罪のニュース映像を流すと、凶悪犯罪だらけの世の中であると刷り込まれてしまう。
 現在の課題は数多くあるけれど、その一つが、映像によって歪められた世界を修正していくことだと思う。そして、映像を修正するものは、映像の説得力しかないだろう。
 風の旅人の制作においても、そういう思いがあったが、これからは雑誌という枠組みを超えたところでやっていかなくてはならない。
 その一つとしてウェブ環境がある。ウェブという国境を軽々と超えていくことのできる新しい型によって、これからの時代の軸になっていくと思われる映像を紹介していく場を形成すること。
 風の旅人の第43号を見たフランスの国立図書館の人が、これ一冊を見ただけで、創刊号から全て買い上げてくれた。日本の写真家は凄いと言って。これまでもフランスで日本の写真作品は、日本の学芸員などによって紹介されてきた筈だ。”おたく”や”アニメ”も、日本のアートとしてよく紹介されている。しかし、風の旅人で紹介されている日本の写真は、それらのものと切り口が異なっているのだろうと思う。
 風の旅人で行ってきた事を、ウェブ空間を使って世界に発信していくこと。
 風の旅人の電子書籍を作るという単純なことではなく、風の旅人が選び抜いてきたような写真家や写真表現を、ウェブ空間の中で束にすることで力を増大させ、その力をもって世界に発信していくこと。
 雑誌作りはお金がとてもかかるので、採算性を考えたり流通の対策を講じる必要があったり、それはそれで勉強になったが、9年間とても大変だった。ウェブ空間では、最初から利益など追求せず、様々な人々の力を合わせながら、とにもかくにも未来への架け橋となるものを目指していきたい。
 風の旅人に掲載されているような写真に心惹かれる人で、かつウェブ上の技術や知恵をもっている人達とタッグを組んで、新しく始められればいいなあと思う。
 今現在、同じような問題意識を持ち、こうした内容のことを指向する人がいれば、ご連絡いただければ幸いです。
kazesaeki@gmail.com

 
僕自身もYoutubeの動画で影響されることが結構多いと気が付かされる。動画のアップ回数もどんどん増えているもんねぇ。
とても面白い提案だと思う。写真だけではなく映像に興味のある若い人達にチェックしてもらいたいねぇ。
勝手にリンク紹介しました。