小倉千加子「大阪のおかん」

結婚の条件
フェミニスト小倉千加子というレッテルは相応しくないかもしれない。と言っても、ぼく自身、“フェミニスト”を定義づけられていない。だから、フェミニズムを前提に置いた公開のBBSでも、それについてカキコすると、時々、予想のつかない反応がある。時として噛み合わない時もある。実践理論として戦い、女性の権利拡張、性差からの解放と一定の成果を上げていることは認める。そして、まだ、まだ、満足できない運動進行中で、ラディカルな反論出来ない言説であろうと、それは男の理論として、戦略的に女の立場から見てメリットがなければ、斬って捨てる。あくまで男と女の戦いという勝負に拘ったゲームであるとのプラグマチズムなら、その土俵を離れて、男と女の性差でない第三のシーンで語ることは可能である。<極私的>にも、ぼく自身、そんな性を抱えているわけですから、荒唐無稽な想定ではないのですが、例えば、上野千鶴子さんは、かような土俵で語ろうとはしないであろうと、想像出来る。でも、小倉千加子は、ちゃんと対応してくれるのではないか?そこのところが、“大阪のおかん”って呼びたくなる彼女の酸いも甘いも噛み分けた彼女の真骨頂ではないか、フェミニズムは未だに像のはっきりしない概念です。