煌めく才能

対岸の彼女庭の桜、隣の犬All Small Thingsシンセミア(上)ニッポニアニッポン (新潮文庫)アメリカの夜 (講談社文庫)
◆そのNさんから、阿部和重芥川賞受賞、角田光代直木賞受賞の報を知ったのですが、正直、素直に嬉しい気持ちです。阿部さんの『グランド・フィナーレ』(群像12月号)は未読ですが、『シンセミア』は楽しく読ませてもらいました。早く『グランド〜』を読んでみたいです。角田さんの『対岸の彼女』のコメントはマシーン日記の『巻き助さん』がすでにアップしていました。彼女のブログで角田光代はよく登場していました。しかし、今回はいい意味で驚きました。というのは、僕にとってふたりとも凄く気になる作家であって、両賞にノミネートされた報道を聞いて、そうか、今まで授賞されなかったんだと、改めて驚いたのです。新人作家のデビューというより、中堅作家が貰っていなかったものを当然貰うと言ったしごく当然の授賞に思えました。だから、受賞作もさることながら、受賞後第一作っていうのが非常に興味がありますね。でも、Nさんから報を聞いたとき、角田光代阿部和重芥川賞同時受賞と勘違いしました。だって、彼女は芥川賞で三回も候補にノミネートされていたので、直木賞というイメージがあまりなかったのです。今、調べると、今回の受賞は直木賞二回目のノミネートだったのですね。本当に、芥川賞直木賞の対象エリアが互いに混ざり合って、作家のイメージで芥川賞作家、直木賞作家という分け方が通用しなくなったみたい。どちらかの賞を貰ってももう一方の賞をあげるみたいなパフォーマンスが今後ありうるのかな?そうなると、<芥川賞直木賞作家○○>ってなるわけだ。来年、受賞作第一作で阿部和重直木賞にノミネートされ、角田光代芥川賞に四回目のノミネートをされて、<たすきがけ?受賞>何て、面白いと思います。まあ、そんなぼくのくだらない床屋談義でなく<陸這記>仲俣暁生さんがアップしている『今回の芥川賞と直木賞が意味すること』は示唆に富むコメントです。