八十八歳の夢は?

kuriyamakouji2006-01-12

 昨夜も訃報が発生しました。正月明けから三人目です。みなさん、八十八歳でした。同居の老母も八十八歳なので、少し落ち込んでいる。午前中、訃報が発生した御宅に寄り仏さんのお顔に合掌する。丁度、その前日の夕方故人に会うことが出来ました。在宅看護で点滴を打って喋ることは出来なかったけれど、全身で僕の動きに反応してくれました。“命の確かな手ごたえ”がありました。それから数時間後に心臓死だとは…。
 その少し前に故人はベットの中で目一杯暴れたらしい。苦しかったのでしょうか、鎮痛剤を服用していましたが、痛かったのでしょうか、その苦痛を宥めるために愛妻がベットに同衾して抱きしめました。その両腕の中でおとなしくなり、事切れたのです。羨ましいほどの死に様でした。自宅で愛妻の腕の中でこれ以上望むことがありえようか、老人は海の男でした。高齢者の競泳のアスリートでもありました。数々の大会でメダルを頂戴しました。昨年末、突然の陽性反応が出たのでした。あまりにも早い。
 午前中一月七日に開院した関西医科大学付属病院に寄って診察してもらう。13階のレストランから淀川が展望できるのではないでしょうか、院内に市の図書館の分室も出来ました。川沿いの広い敷地で傍に河川公園があります。でも、ゆっくりは出来ない。診察と、心電図、採血、レントゲンと回って、運転免許の更新に出かける。ペーパードライバーなので、ゴールデンカードです。でも眼の検査であやうくはねられるところでした。遠くが苦しくなってきたのですね。裸眼の方がまだましなのですが、その裸眼が危うくなったのです。どうせ更新しても車を運転しないので、更新しなくても別段かまわないのですが、IDカードとしての役割がありますからね。何とか苦し紛れにOKしてもらいました。
 それから、又、家に帰って訃報の連絡です。1日中ドタバタしてしまい、今、やっとブログアップしたのです。今年の寒さは、特に雪は異常ですね、みなさん気をつけて下さい。
 老人たちは八十八の夢を見ているのでしょうか、僕は当分、地上を這い回る葉っぱ64(虫)でこの世を生きつづけるしかない。
 でも小島信夫は九十歳を越えている、それなのに、発売されたばかりの『新潮』二月号に『残光』を一挙掲載している。400枚ですよ、これから読みます。それに保坂和志さん自身の情報で、小島信夫×保坂和志トークイベントが世田谷で行われます。詳しい情報は保板で…⇒*1

*1:3月25日(土)午後6時開始、世田谷文学館・1階ロビーにて/京王線芦花公園駅から徒歩5分くらいとのことです。入場料 1000円(消費税込み)/定員 120名