山崎豊子

 このところ図書館で借りたDVD『大地の子』第11部長江まで、大体18時間の長さではないでしょうか、一気に見てしまった。老母がこのテレビドラマにまるごと共振してしまって、「次を見たい」と催促するもんだから、DVD6枚を借らざるを得なかったのです。映画ではあまり反応しないのですが、テレビドラマとなると、感情移入し易いのでしょう。大まかに言えば映画って「演出描写」でしょう。テレビドラマは「説明描写」であることが、老母にとって理解の一歩であるし、筋書きの見取りが頭に入らないと、そもそも感情移入出来ないのでしょう。
 かって映画でも小林正樹『人間の条件』のような大河映画がありましたが、今では無理なんだろうか、でもNHKの大河ドラマは相変わらず年中行事のように放映されていますね、しかし、『人間の条件』の仲代達矢が生みの父親役で、息子が『功名が辻』の上川隆也だったんだと、今更ながら思い至って、『人間の条件』もNHK『功名が辻』も観たくなりました。
 そんな折節、誰の仕掛けか知りませんが、大阪市鶴見区民センターで開催される第一回おおさかシネマフェスティバル(2006年2月3日〜5日)の招待券が届きました。何と、山崎豊子特集なんです。『白い巨塔』、『女系家族』、『華麗なる一族』で、川本三郎トークショーもあります。見ている映画なんですが、一、二本再見して、川本さんのトークを聞きたいですね。どなたか知りませんが「ご招待」ありがとうございます。しかし、山崎豊子モードですね。テレビ版の『白い巨塔』も図書館にずらりと並んでいましたね。老母は尋常でないノリなので、又借りますか、山崎豊子の名前をメモしていました。老人仲間に話しをするのでしょう。山崎豊子の取材網はまさに「プロジェクトY」と言って過言でない豊富な支えがあったに聞きますね。それだけ出版社も力があった幸福な時代だったのでしょう。僕の店頭の記憶でも、松本清張司馬遼太郎山本周五郎山崎豊子は発売されれば、間違いなくベストセラーで、既刊本も全点平積みでした。Wikipediaの山崎豊子も充実させたいですね。
 今、気がついたのですが、梅田ガーデンシネマに行ったおり、シネマフェスの市民賞に投票したお礼のチケットですね。あの時、僕が外国映画部門で投票したのは北京映画『世界』なんですが、ベストテンにランキングしていますね、一位は『ミリオンダラーベイビー』です。邦画でベストスリーは『パッチギ!』、『メゾンド・ヒミコ』、『ALWYAS三丁目の夕日』です。
大地の子 1 父二人 [DVD]大地の子 2 流刑、再会 [DVD]大地の子 3 黒災、長城 [DVD]大地の子 4 日本、兄妹 [DVD]大地の子 5 密告、父と子 [DVD]大地の子 6 冤罪、長江 [DVD]人間の條件DVD-BOX