クリシェ何だけど、強いものがある。

kuriyamakouji2007-03-29

 昨日、久しぶりに心斎橋に出ました。大丸ミュージアムで開催中の横山大観と近代日本画の名品展が開催されていたのです。毎日新聞専売所からチケットをもらって出かけたわけ。
 大観の神州第一峰』の実物を初めて見たのですが、理屈抜きに圧倒されるものがありました。
 熱いものがこみ上げそうで、でも、そのクリシェ的図柄に抗いたい、そんな思いもありました。何か踏み絵のような強烈な磁場がありました。
 昭和7年の製作です。複製や、この図柄でデザインされたイロイロなものがありますが、ヘタにそのようなものを見てしまうと、まずいねぇ、と思ってしまいました。
 この実物と相対しなければ、見えないものがあまりにもあり過ぎる。
 島根県安来市にある足立美術館は庭園としても見事らしいですね、一度、行ってみたいものです。この美術館を創立した足立全康は横山大観のコレクターとしても知られ、その所蔵品が展示されたのです。
 追記:偶然なんだけれど、閉店した『闘牛百科書店』の文庫用ブックカバーはこのような富士の山がデザインされている。このグループの古本屋さんは書皮にも凝っていました。愉しいデザインのブックカバーが沢山あります。
 参照:あか〜いもの、『新左翼の遺産』: pata