花に埋もれてしまった町

本居宣長とは誰か (平凡社新書)本居宣長 (岩波現代文庫)日本ナショナリズムの解読国家と祭祀―国家神道の現在
 黒猫房主さん経由で、『JUNKU大阪連続トークセッション』を紹介します。講師は子安宣邦先生で、■第1回 宣長と日本のナショナリズム(2008年2月15日(金)18:30〜)■第2回 懐徳堂と学びの復権(2008年3月14日(金)18:30〜)で、連続トークです。
同文のチラシをコピペします。

講師・子安宣邦先生
■第1回 宣長と日本のナショナリズム(2008年2月15日(金)18:30〜)
宣長に対する高い評価の確立と日本の民族主義ナショナリズムの成立とは同時的なことです。たとえばそこを切り口にして日本ナショナリズムを解きほぐそうとしたのが、私のアルケオロジー(知的考古学)の方法です。私の思想史の方法論を含めて、昭和初期日本における知とナショナリズムとの関係をお話したいと思います。
■第2回 懐徳堂と学びの復権(2008年3月14日(金)18:30〜)
論語』講義などで私が強調している問題です。孔子は学びの重要性をいっても、教育を説いたりはしません。懐徳堂も町人がみずから学ぶ場であっても、町人を教育する場ではない。近代学校教育制度は学ぶモチベーションを子供から奪ってしまった。学びの復権が必要です。懐徳堂は大学のものではなく、市民のものです。市民の学びの場の復権のために私は「市民の懐徳堂講座」をやっているのです。ジュンク堂も市民の自主的な学と知の場になれば素晴らしいことです。
講師紹介
子安宣邦(こやす のぶくに)
1933年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科(倫理学専攻)終了。大阪大学名誉教授。思想史・文化理論専攻。
著書に『「事件」としての徂徠学』(ちくま学芸文庫)、『本居宣長』『日本近代思想批判』『福沢諭吉「文明論の概略」精読』(以上、岩波現代文庫)、『江戸思想史講義』『漢字論』『宣長学講義』(以上、岩波書店)、『平田篤胤の世界』(ぺりかん社)、『鬼神論』、『日本ナショナリズムの解読』(白澤社)、『国家と祭祀』(青土社)、『「アジア」はどう語られてきたか』『歴史の共有体としての東アジア』(藤原書店)ほか。
☆ 会 場 ・・・ 3階喫茶にて。入場料500円(各回)。
☆ 定 員 ・・・ 40名。
☆ 3階東カウンターにて予約受付。電話予約も可です。
     ジュンク堂書店大阪本店 TEL.06-4799-1090

僕の本棚にあるのは、平凡社新書の『本居宣長とは誰か』しかなかったです。不勉強で申し訳ない。連続トークには出席できるかどうかわからないが、興味ある演題です。ただ僕には古学に関する知識があまりにもなさ過ぎる。
 それは、そうと、年末に押し花アートをやっている姉が教室で押し花童話・絵本を制作すると言う。その童話を書けというもんだから、ベットに伏せっている老母の介護で、出かけることもままならぬし、即興でリクエストの童話を一気に書き上げたのですが、そのタイトルが「花に埋もれてしまった町」なのです。千年も生きた山桜が、切り倒されるある一日の「花々の怒り・爆発」で、火山爆発ならぬ花爆発なのです。花火みたい。目一杯花を登場させることができますからね。
 敷島のやまと心を人問はば朝日ににほふ山ざくら花本居宣長
 町が消え、花に埋もれる。西行みたい。廃墟の町に花々が咲き乱れる。ちょいとヤバイ童話ですかねw。
 ねかはくは花のしたにて春しなんそのきさらきのもちつきのころ山家集