上田泰己/体内時計

NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」を観ました。
生命科学者「上田泰己」さんを知ったわけですが、てるてるさんの言うように確かにイケメンですねぇ。
でも科学者としての輝きは眩い過ぎます。「生命の本質」に果敢に挑戦するアスリートなのでしょう。まあ、上田泰己さんを迎える茂木さんも「クオリア」に挑戦するアスリートであるけれど、「いのちの本源」を攻める姿勢は科学者としてリスペクトしますよ。
参照:♪http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/100216/index.html
 ♪http://www.nhk.or.jp/bakumon/previous/20071211.html
多分、故米原万里さんは、上田さんの論文を読んだのだと思うけれど、
5年前に僕はブログにこんなことを書いていました。
米原さんはがん宣告を受けてから読破した関連本は130冊と凄い。ぼくも結構、関連本を購入したが、最初の一年目はよく読んでも二年目からそんなに読まなくなって、いつかクリシン(栗本慎一郎)が脳梗塞に罹った時、最新の医療技術の情報はネットにあると、関連テキストをネットサーフィンして担当医と論争するまでの知識を仕入れて彼なりに病気と闘ったわけですが、残念なことに僕は英文を自在にこなすことが出来ない。だからどうしてもネットから情報仕入れはするが、活字媒体に偏ります。それでも、カルテ開示を要求してカルテを見せてもらいましたが、こちらもある程度の学習がないと、何の意味もありません。米原さんは語学が堪能なので色々と情報のアンテナを拡げていると思いますが、2月28日付けの『アエラ』(朝日新聞社)の惹句広告「がん半減させた『時間治療』」を見て小躍りしたらしい。

抗がん剤を従来の1・5倍から2倍に増やしながら副作用を最小限に止めて治療効果を上げている横浜市大病院第二外科が採用した新しい療法が紹介されている。腫瘍の容積が半分以下に縮小した患者の割合が、従来法の約三十%から約七十%まであがったというのだからすごい。/成功の秘訣は、従来昼間に投与していた抗がん剤を人体のバイオリズムに合わせて夜間に注入すること。「細胞は活発に活動している時ほど薬の影響を受けやすい」「腫瘍細胞の活動は、夜間に活発になることが多い。抗がん剤代謝するホルモンの分泌も夜間に増え、未明にピークにくる。ホルモンの分泌量の増減に合わせて投与すれば、たとえ抗がん剤を多く注入しても早く抜けて、しかも効き目も高い。昼間活発に動く正常細胞がダメージを受けやすいうえに、いつまでも抗がん剤が残ることになる」というわけで、「午後十時から徐々に投与量を増やし午前四時を境に今度は徐々に減らす」「時間療法」が生まれた。−「がん細胞は夜叩く(米原万里)−

とても説得力のある情報です。アエラから米原さんの毎日新聞コラムを経由して、こんな風にブログにアップできる。このようにがん治療の現場で起きている新しい動きがリアルタイムに伝わるにはネットは強力なツールですね。
参照:http://www.nikkeibp.co.jp/archives/326/326385.html
◆午後十時から徐々に投与量を増やし午前四時を境に今度は徐々に減らす