立花がん本を読みながら付箋

がん 生と死の謎に挑む

がん 生と死の謎に挑む

病室の11階から発信。今回は『がん 生と死の謎に挑む』をゆっくり読むつもり。書き込みや付箋で勉強。だけど、「がんとは何なのか」その正体すら解明されていないのに「処方䇳云々」は絵に描いた餅。だけど、好奇心なのかなぁ。保険適用の範囲内で確かめたくなる。副作用だけは怖いけれど、これはという処方䇳はないものね。がんの解明が来世紀以降になるなら、臨床として「副作用に対する処方䇳」のガイドラインが日進月歩して欲しい。p30の付箋です。

よく脳細胞は、生まれてから死ぬまで変わらないなどといいますが、あれは、脳細胞の情報コンテンツがずっと維持継承されるということで、物資としての個々の脳細胞は次々に生死を繰り返して、新陳代謝しながら情報(DNA)のコピーをつづけることで、個体としての同一性を保持しつづけていきます。物資レベルでは保持されていないのに、情報レベルの同一性が保持されているが故に、同じ人間が生きつづけているものだと本人も周囲の人間も共同幻想を持ちつづけられるのです。
人間は物資としての同一性は短時間しか保持できないのですが、情報(DNAあるいは、脳の中の記憶)の同一性が相当の長期にわたって維持できるので、個体としての同一性も一生保ちつづけていると思えるのです。
しかし、記憶にしろ、DNAの設計図にしろ、コピーにコピーをつづけていくと、必ずコピーミスが生まれ、まちがいを起こします。脳細胞のコピーミスは忘却や認知症として発現しますが、DNAのコピーミスは、さまざまの生理的機能不全として発現していきます。その最も深刻なものが、がんであるともいえるわけです。

コピーは少なくとも、十の十八乗回以上、一京回以上と言われている。イメージがわかない巨大な確率ですねぇ。